上手な部屋の借り方
予算を立てる~条件を決める
・原則として家賃などの毎月払う費用は、月収の30%以内にしておくこと。生活に支障をきたすような無理な金額を設定してはいけない。ボーナス や臨時収入などの不定期なものを算入しないこと。要するに確実に毎月入ってくる収入を出 して、そこから予算を決めていくことが大切だ。
・毎月払える予算の上限額には、家賃はもちろん、マンションなどでは管理費や共益費といった、自分の部屋以外の建物の共有部分(エントランスやエレベーターホールなど)の維持管理に使われるお金や、車がある場合は駐車場代、物件によっては駐輪場代や有線放送聴取料なども含めて考えた方がいい。
・間取り・エリア・駅からの距離などの条件を決める。
・家賃 ⇒共益費なども含め、毎月確実に払える金額を算出。
・立地 ⇒通勤・通学の便を考えるが、ある程度幅を持たせて。
・駅距離 ⇒徒歩何分以内か、それともバス便可能か。
・間取り ⇒収納は1間以上欲しいとか、台所やバストイレは独立型だとか。
・築年数 ⇒どうしても新築にこだわるかどうか.
・種別 ⇒絶対マンション・一戸建にこだわるか、アパート可か。
情報の収集~不動産会社へ問合せ
・自分の設定した予算などの条件が現実的なものかどうか、自分の出した予算そのものが世間の相場と比べてどうなのかを知るためにも、各不動産会社が開設しているホームページの物件情報やファックスサービス、各種住宅情報誌など、あらゆるメディアを駆使して、いろいろな情報を集めよう。
・これは、というような物件が見つかったら、いよいよその物件を仲介してくれる不動産会社にコンタクトしてみよう。どんな仲介店がいいかどうかは、一概にいえないが、一般的には自分がこだわった条件に合った物件の情報をたくさん持っている所がベスト。
不動産屋へ来店~物件を見に行こう
・お目当ての仲介店を決めたら、実際に来店してみよう。大抵のお店では新規の来店者にはアンケート形式の希望条件お伺い書に記入してもらっている。こだわりたいポイントを数点ピックアップしておくと、それに合った物件を何件か紹介してくれる。
・来店して見せてもらった間取りやその物件の概要(立地とか築年数など)などの情報を、実際自分の目で確かめるために内見するので、書類ではわからない点(実際の日当たりや周囲の環境、建物が傾いていないか、方角は本当に南向きかどうか磁石で測ってみるなど)を重点的に確認することが大切。
・内見の際に持っていくと便利なものは、メジャー(家具が実際に入るかどうか)、磁石(もちろん方角を見るため)にビー玉(部屋の傾斜をチェック)の3つ。
・実際見てみてポイントの高い物件を挙げるなら、たとえばお風呂に窓がある物件、隣室との間に収納スペースがあり生活音が響かないですむ物件、家電製品をたくさん持っている人には便利なコンセントの多い物件、背の低い人に嬉しい、ブレーカーやキッチン上の棚が低めの位置にある物件、というように物件と人によってそれこそ千差万別、いろいろなケースが考えられるので、細部にわたるまでしてチェックしよう。
・また行きは仲介店の人に車で連れていってもらうことが多いと思うので、帰りは自分で最寄りの駅まで歩いてみることも大切。とくに女性の場合、駅からの道が夜はどうなるかが肝心。暗くて人通りもないようなら遅くなったとき危ないので要注意! 必ず夜もチェックして。
内見時のチェックポイント
ー室内ー
1.部屋の広さが間取図などから思い描いていた通りか
2.事前にもらってあった情報と実際の間取や設備概要に相違はないか
3.日当たり、方角はどうか。実際に何時ごろまで日が照っているか
4・自分が持っている家具は、この部屋に入るかどうか
5.周囲の生活騒音はどの程度か。また気になる臭いはないか。
6.収納スペースはどの程度あるのか、またそれは押入れかクローゼットか。中の仕切りは使いやすいか
7.部屋の中にコンセントやテレビ端子などが十分あるか
8.キッチンの棚や調理台、洗面台の高さは自分の身長に合うか
9.給湯設備などは実際すぐ使えるようになっているか、水やお湯の出方や流れ具合はどうか
10.周囲にどんな人が住んでいるのか。その家族構成など
11.周辺道路が大変うるさい場合、窓が開けられないくらいかどうか(窓が二重になっているかどうか)
12.床はフローリングか、壁紙はビニールクロスかどうか
13.湿気はどの程度か(カビははえやすいか)、窓を開けて風が部屋の中を通りやすいか
14.とくに女性で1階の物件の場合、外から部屋の中を覗かれないように目隠しなどがあるか
ー建物敷地内ー
1.エントランスホールや廊下、エレベーターなどの共有部分がきちんと管理されているか
2.ゴミ袋が乱雑に、時間外に置かれていないか、ゴミ置場がきれいになっているか
3.駐車場、駐輪場の有無、建物からどのくらい離れているか、屋根は付いているかどうか
ー駅から物件までの間ー
1.必ず自分で歩いて、何分かかったか
2.途中の道にコンビニ・スーパー・病院・銀行などの生活関連施設がどのくらいあったか
3.商店や病院の場合、営業時間などもチェックしておくこと
4.夜道の場合、人通りや街灯が少ないなど、防犯上気になるところがないか
5.交通の便、バス便の場合はその本数、バス専用レーンの路線か、深夜バスが走っているか。
自転車や車で駅まで行く場合、交通量やその先に橋があるかどうか、路上駐車をきちんと
取り締まる主要幹線かどうか、駅の近くに駐車場・駐輪場があるか。出勤・帰宅時の電車の
本数、ラッシュ時の混雑度など、また遅くなったときの本数、タクシーの有無など。
申込み~契約
・まず契約日を決める。通常申し込み、ないしは入居審査が通った時点から1~2週間以内に行われる
のが一般的です。新築の場合は工事の進捗状態があるので、物件完成の直前に行われることが多い。
・このとき契約に必要な書類・契約金が提示されるので、契約日までに用意しなければならない(契約
に必要な書類などは下に示した)。保証人の印鑑証明書などは、遠くから取り寄せることになるかもしれな
いので、早めに依頼しておかないと契約日に間に合わないことも。
契約日に必要なもの
ー事前に用意するものー
1.借りる人の住民票(入居する全員の記載のあるもの)
2.借りる人の収入を証明する書類(源泉徴収票など)
3.保証人の印鑑証明書(連帯保証人不要システムを使える物件もあり)
4.社員証+健康保険証 又は 運転免許証+健康保険証
5.(口座振替申込用預金通帳)
6.(銀行届出印)
ー契約日当日ー
1.上記の書類
2.印鑑証明に記載された本人の印鑑
3.保証人が立ち会わない場合、あらかじめ保証人に署名・押印してもらった
契約書
4.契約金(前家賃・敷金・礼金・仲介手数料など)
5・契約用印鑑
※これらの必要な書類は物件によって多少異なるので、必ず事前に仲介店に確認のこと。
・契約日には、基本的には貸主である大家さんと、仲介を行う不動産会社の担当者、そして借主の三者が揃う。
保証人立会いなら、保証人を入れて四者となる。だが、実際には不動産会社が貸主の代理となり、借主と二者
で契約を行うケースが多い。いずれにしても借主が契約を交わすのは、不動産会社の宅地建物取引主任者に
重要事項の説明を受けてから。
・これは、これから借りようとする物件の詳細、契約内容についての説明なので少しでも疑問に思っていることは
質問し、その場で説明を受けるようにしよう。契約内容の説明を受け十分に納得した上で契約を取り交わすように
しよう。
鍵の受け渡し
・契約書は貸主・借主ともに1部ずつ受け取って、契約金を支払えばその領収書や預り証を書いてくれるのでそれも
受け取ると、やっと新居の鍵がもらえます。新居に移るため引越し準備がんばりましょう。